任意整理における延滞利息(遅延損害金)をカットする方法

債務整理で滞納したときのペナルティー的要素

延滞利息は延滞損害金とも呼ばれ、支払い日までに返済できなかったペナルティーとして課せられたものです。借金に対する利息の算出と同じように一定期間を区切り、その期間の元本額に一定利率を乗じて算出します。法律上支払わなければいけないことになっていますが、任意整理をした場合にはカットすることができます。

延滞利息(遅延損害金)はペナルティーの要素が強い

返済期日までに借金が返済できなかったとき、債務者は債権者にペナルティを支払わなくてはいけない場合があります。それが遅延損害金です。金融業者の中には、それを延滞利息と呼ぶこともあります。

遅延損害金とはどういうもの?

遅延損害金とは、返済期日までに借金を返済できなかったとき、お金を借りた債務者が債権者に払わなくてはいけない賠償金です。どのような場合、どれくらい支払わなければいけないのかを見ていきます。

遅延損害金の利率

遅延損害金は返済の滞納に対するペナルティー的な要素があります。期日を過ぎて返済した場合にも加算され、通常、次回の支払い日に返済金にプラスして払います。借金に対する利息の算出と同じように一定期間を区切り、その期間内の元本額に一定利率を乗じて算出します。たとえば150万円の借り入れがある人が、10日間滞納した場合、延滞損害金が20%だった場合の計算式は次のようになります。

借入元本(150万)×20%(延滞損害金)÷365日(1年)×10日=8,219円

いつから延滞利息が発生するのか

延滞開始日から支払い日までの日数を延滞日数といいます。
つまり、10日間返済を滞納した場合、延滞日数は10日間になります。延滞の開始日は金融業者によって異なりますが、返済期日の翌日からが最も多く、仮に延滞する旨を電話などであらかじめ連絡をしていても通常は発生してしまいます。

遅延損害金は高金利

遅延損害金は、支払いまでの延滞期間が長くなればなるほど多額なものになります。計算方法が利息に良く似ていることから、業者によっては”遅延利息”と呼ばれますが、本来の利息とは別ものです。

借金の利息と遅延損害金の延滞利息は違う

本来の利息は、元本借り入れに対する金融サービスの対価として負担するお金であり、金銭消費貸借契約の利息条項に則って発生するものです。これに対して遅延損害金は、返済日に返せなかったという債務不履行によって発生します。計算方法は似ていますが、意味合いが異なってきます。

遅延損害金は20%の高利率

法律上、延滞損害金の利率は貸出金利の最大1.46倍まで認められています。法定金利で計算しても26%になることもありますが、現在では利息制限法により最高で20%に抑えられています。事前に契約で取り決めがあった場合には、延滞損害金を利息制限法の上限まで設定できます。消費者金融業者等の貸金業者との金銭消費契約の中で、遅延利息(遅延損害金)の条項があり、その利率は当事者間で自由に設定できるとされていますが、消費者金融業者の大半は遅延損害金を上限の20%に設定しています。いずれにせよ、金額的には負担が非常に大きなものになります。

任意整理で遅延損害金はカットできるのか?

遅延すれば本来の返済額にオンされてしまう遅延損害金。ただでさえ、返済の重圧があるのに苦しい制度ですが、そもそも遅延損害金は支払いをしないといけないものなのでしょうか?

遅延損害金は法律上の義務

遅延損害金は法律上支払い義務のあるものです。消費者金融等の借入契約において借金の返済を滞納した場合には、遅延損害金を支払う契約にしているからです。では、もし任意整理をした場合、遅延損害金はどうなるのでしょうか?

任意整理をすると遅延損害金がカット

実は遅延損害金は、任意整理をすることでカットできる可能性があります。債務整理のひとつである任意整理は合法的に借金を整理する手続きで、多くの場合、弁護士が仲介に入ります。弁護士は債権者と直接交渉をして借金返済額と返済方法を決め直すことになっているのです。

弁護士会の統一基準

任意整理の交渉は本来自由にできるものですが、最近は任意整理を行う多く弁護士事務所が多くなってしまいました。そこで弁護士会や司法書士会は全国で統一された「統一基準」を作成し和解条件の目安を定めています。弁護士会の統一基準には、「和解案の提示にあたっては、それまでの遅延損害金、並びに将来の利息は付けないこと」という規定が設けられており、任意整理では弁護士会の統一基準に従った分割返済もしくは一括返済の方法で債権者との和解交渉を進めます。

遅延損害金がカットできるのはなぜか?

なぜ、任意整理における交渉で遅延損害金はカットできるのでしょうか?どうして、金融業者は和解に応じてくれるのでしょうか?

金融業者は弁護士会の統一基準に従う

大手・中堅の貸金業者をはじめとする合法的な消費者金融業者等の大半の貸金業者は、この弁護士会の基準に従い和解に応じてくれます。貸金業者にとっても、遅延損害金という遅延利息の返済を強要した場合、債務者が返済履行不能に陥る危険があるからです。

自己破産されたら困るのは債権者

また、もし債務者が完全に支払い不能になり、自己破産などの債務整理手続きに移行されたらどうなるでしょうか?

結果的に貸金業者側の損になってしまうという可能性があります。そのため、任意整理での和解は、分割返済であっても遅延損害金を請求されることがなくなります。将来的に利息もカットされるケースが一般的な和解内容になっているのです。

過払い金の請求は遅延損害金があってもできる

過去に遅延損害金を払ったことがあるため、過払い金の請求ができなくなるのではと心配している方も多くいるでしょう。遅延損害金が発生していても過払い金請求はできるのでしょうか?

過払い金請求はできる

本来過払い金請求ができるはずだと思うものの、遅延損害金が絡み、すでに支払ってしまっていたりすると計算がややこしくなります。この状態でも果たして過払い金請求は可能なのか不安になるでしょう。

過払い金請求は可能

結論から言えば、延滞損害金が発生していても過払い金請求をすることは可能です。債務者の手元にある金銭消費貸借契約書(借用書)や領収書などに基づいて、利息制限法所定の制限利率で引き直し計算を行い、払い過ぎた分は元本の返済に充当します。

払い金請求を認めない金融業者もある

ただし過払い金の返還請求をした場合、債務者が払い過ぎたとするお金は、グレーゾーン金利による違法なものではなく、遅延損害金による合法的なものだという理屈をつけて拒否する消費屋金融業者もいます。一般の人が独力で消費者金融業者を争って言い分を認めさせるのは容易でありません。交渉のためには相当な時間を要する覚悟が必要です。

遅延損害金カットや過払い金請求は専門家に依頼

任意整理において遅延損害金をカットできるかどうかの成功率は、弁護士などの専門家に依頼するかどうかで大きく変わってきます。また、過払い金請求の交渉も遅延損害金が絡んでいる場合はなおさら難しくなります。

素人の交渉は難しい

法律の知識が乏しい一般人が自分で手続きに取り組んだ場合には、任意整理は失敗に終わる可能性が高いでしょう。消費者金融業者のほうが任意整理の交渉の場にたった経験が豊富な上、関連する法律に精通しているからです。

弁護士に依頼した場合の成功率は8割以上

これに対し、弁護士などの専門家に任意整理を依頼した場合の成功率は8割以上にはなります。高利率の遅延損害金をカットできれば金額的な負担を削減できます。さらに過払い金の請求が成功すれば戻ってくるお金もあり、人生をやり直すことも可能です。弁護士へ支払う報酬が発生したとしてもトータルすれば、経済的に大きなメリットがあります。

遅延損害金カットやそれに絡んだ過払い金請求は複雑な計算が必要になってきます。素人で金融業者に交渉するのは非常に困難といえるでしょう。こういった交渉は法律のプロに依頼をすることでスムーズに手続きをしてもらえます。遅延損害金などでお困りの方は、債務整理に強い弁護士に相談しましょう。

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